ワーホリで海外に滞在する場合、どのような仕事をしようか悩んでいる方もいるでしょう。
オーストラリアでは、広大な土地を活かしたファームジョブ(農業)が人気です。 ただ「詳しい仕事内容がわからない」「稼げるのか?」という疑問を抱えている方のため、気になる仕事内容や給与について解説します。
この記事を読むことで仕事の探し方や稼ぐためのポイント、ファームで働くメリット・デメリットがわかるようになるので、ぜひご覧ください。
Contents
どうやってファームの仕事を見つけるか?
ワーホリ中、ファームの仕事を見つける方法としては、以下のようなものが挙げられます。
【主な仕事探しの方法】
- ファームで働いている知人から紹介してもらう
- インターネットで派遣登録をする
- 求人情報サイトからオーナーに連絡する
すでにそのファームで働いている知り合いがいる場合は、その人に紹介してもらうのがおすすめです。
仕事内容も知り合いから教えてもらえるはずなので、初めてファームで働こうと考えている方も検討しやすいでしょう。 ただ、紹介してくれるような知人がいない場合はその他の方法を検討しなければなりません。
インターネットを活用して仕事を探していきましょう。
ファームの仕事内容について
ファームの主な仕事内容を確認しておくことも大切です。代表的な仕事は、農作物の種まきや収穫、牧場で行う動物の世話です。それぞれ解説します。
農作物の種まきや収穫

次のシーズンに備えて畑に野菜の種や苗を植えていく「プランティング」と呼ばれる仕事があります。慣れることでスピード感を持って働けるようになるでしょう。
また、収穫作業は「ピッキング」と呼ばれ、個人ではなくチームで行うこともあります。ナイフを使った方法や、手でもぎ取る方法などがあります。
丁寧に収穫作業を行わないと売り物にならず、ファームに損害を与えてしまう恐れがあるので十分に注意が必要です。わからないことがあれば、一緒に働く仲間やファームのスタッフに確認しましょう。
一般的に屋外での仕事となるので、日焼けや虫刺されに注意しなければなりません。また、屋外で作業することもあり、天候によって作業日や環境が大きく影響を受ける場合もあります。 収穫後は野菜や果物をパックに詰めたり、分別したりする「パッキング」を行います。
こちらは屋内作業となるのが一般的ではありますが、収穫した畑でそのままパッキング作業をすることもあるので、一概にはいえません。
牧場で動物の世話

牧場で牛や馬、豚、羊、鶏などの世話をする仕事です。動物が好きな方は挑戦してみてはいかがでしょうか。 特に募集数が多いのが、酪農(乳牛)ファームです。
代表的な仕事には、搾乳機を牛に装着する作業や、子牛の健康管理、妊娠した牛のケアなどがあります。
豚ファームは未経験者を歓迎する豚ファームが多い一方で、馬ファームでは経験者のみを募集していることが一般的です。各ファームでは動物の世話全般をするというよりも、役割が細かく分担されています。
ファームジョブの給与について
ファームジョブの給与形態は、大きく分けて時給制と歩合制の2種類です。それぞれの特徴を確認して、自分に合った働き方を選びましょう。
時給制
オーストラリアの最低賃金は世界で最も高く、2024年7月の改定で24.10豪ドルに引き上げられました。2025年2月28日時点の日本円換算で約2,259円となり、非常に高額です。(2025年2月28日時点)
また、ファームは最低時給よりも高めの時給が設定されているケースが多く見られます。 時給制と歩合制のどちらのファームを選ぼうか悩んでしまいますが、基本的に女性や体力に自信のない方は、時給制を選択するのが良いでしょう。
力仕事が多いため、女性や体力のない方は十分な量をこなせず、歩合制だと思いのほか稼げないためです。
歩合制
歩合制は、働いた分だけ収入が増える仕組みです。注意点として、歩合制を取っているファームでは、速さが求められます。
体力だけではなく素早さも必要となるので、時給制と歩合制のどちらが向いているかよく確認しておきましょう。 慣れるまでは時給制の方が稼げることも珍しくありません。
歩合制は、個人の歩合またはチームでの歩合の場合があり、ピッキングの場合は基本的に収穫するカゴごとの歩合となります。急いで作業をしても、収穫の方法が悪いと野菜や果物が無駄になり、解雇される可能性があります。正しい作業手順を守りましょう。
ファームジョブの探し方

ファームジョブを探す際、注目したいのが住む場所と滞在期間です。それぞれ以下のポイントを押さえておきましょう。
住む場所
ファームで仕事をする場合、宿泊先の選択肢としては、シェアハウスやワーキングホステルなどが挙げられます。 ファームジョブは重労働のため、住環境が合わないと心身ともに疲れてしまいます。自分に合った住居を選びましょう。どのスタイルが合っているのかよく考えておかなければなりません。
シェアハウスは、ファームの下請け会社(人材派遣会社)であるコントラクターが用意した家や部屋で過ごすことになります。個室ではなくシェアルームの形となり、一般的に電気代やWi-Fi代などは家賃に含まれているのが特徴です。 複数人で一緒に過ごすことに対し、抵抗がない方に向いているでしょう。
ワーキングホステルは、働く人のみ滞在を許可されるバックパッカーズホステルのことをいいます。自分で仕事先を選ぶことはできませんが、ファームの仕事を紹介しているワーキングホステルを探してみてはいかがでしょうか。 ワーキングホステルからファームまでは送迎バスや大型車が出るほか、収穫が終わりファームの仕事が終了したら他のファームを紹介してもらうことも可能です。
家賃は高めでシェアルームが多い点には注意しておきましょう。なお、仮に仕事がない場合でも宿泊料金は発生するので、このあたりもよく確認しておかなければなりません。
滞在期間
オーストラリアのワーホリは、条件を満たすことにより最大3年間滞在が認められています。 基本的にビザの滞在期間は1年です。しかし、セカンドワーキングホリデービザを取得することで2年目の滞在が認められ、サードワーキングホリデービザを取得することで3年目の滞在が認められます。
満たさなければならない申請要件のうちの一つが、政府指定の地域で、88日間以上特定の産業・職種に従事するということです。
具体的な業種としてはファームジョブのほか、漁業や水産加工、林業、工業、建設業などが定められているのですが、多くのケースでは特別な経験を必要としないファームジョブが選ばれています。
注意点として、セカンドビザの取得目的でファームジョブを検討しているのであれば、そのファームがセカンドワーキングホリデー対象地域か調べておかなければなりません。
よくわからない場合は働き始める前に雇い主側に対してセカンドビザが取れるか確認しておきましょう。 好条件に惹かれて応募したものの、セカンドビザの対象地域でなかった場合、後から困ることになります。事前にしっかり確認しましょう。
ファームジョブで稼ぐ方法

ファームジョブは、一般的に最低賃金よりも高めに設定されていることが多いですが、必ずしも誰でも稼げるわけではありません。 ここでは、ファームジョブで効率よく稼ぐために重要な2つのポイントを紹介します。大切なのは時期と稼ぎやすい農作物です。
時期を選ぶ
ファームの仕事があるかは収穫期によって左右されます。年中収穫されている農作物もありますが、集中して稼ぎたいのであれば、多くの農作物が育つ春から夏の時期を選ぶと良いでしょう。
オーストラリアの季節は日本と逆なので、11月から5月頃の時期を狙うと稼げる仕事を見つけやすくなります。11月から2月はフルーツの収穫が盛んに行われている時期です。野菜については、12月から5月あたりに最盛期を迎えます。
一方で、オーストラリアの冬にあたる4月から7月は求人数が減り、好条件の仕事が見つかりにくくなります。 ファームジョブで稼ぐことを前提としてオーストラリアへのワーホリを検討しているのであれば、時期についてよく確認が必要です。
また、一口にオーストラリアといっても非常に広いので、どの地域のファームで働くのかによっても稼ぎやすい時期が変わってきます。 もう一つ知っておきたいのが、ダブルペイ・トリプルペイと呼ばれる制度です。
オーストラリアでは、フルタイム労働者が休日や祝日に労働した場合、給与が2倍、3倍になる制度が用意されています。 そのため、比較的祝日が多い時期にファームで働くと、効率よく稼ぐことができます。
稼ぎやすい農作物を選ぶ
農作物によって稼ぎやすさが変わってきます。 ファームジョブでできるだけ多く稼ぎたいと考えたとき、時給の高さに注目する方もいるでしょう。
ですが、どれだけ時給が高くても労働内容が過酷であった場合は継続が難しくなってしまいます。 作業がしやすく、かつ稼ぎやすい農作物として挙げられるのが、ブルーベリーです。
非常に高い位置や低い位置に実がなるものは収穫が大変ですが、ブルーベリーはそれほど背が高くならず、収穫しやすいのが特徴といえます。
また、雨の日の作業は基本的にありません。 他に、チェリーも稼ぎやすい農作物の一つとして知られています。
注意点として、稼ぎやすい農作物は多くの人が作業を希望することもあり、競争率が高くなることも考慮しておかなければなりません。
特定の農作物のみを狙って求人を探すと仕事が見つからない恐れもあるので、そのときの募集状況なども確認しながら柔軟な対応が求められます。
ファームで働くメリットデメリット
ファームで働こうと考えているのであれば、メリットとデメリットの確認が必要です。自分に合っているか判断するためにも、以下を確認してみてください。
メリット
ファームで働く大きなメリットとして挙げられるのが、さまざまな国の若者と交流できる点です。ファームの仕事は非常に人気があることに加えて多くの人手を必要とするので、たくさんの人が働いています。
協力しながら作業をする中で自然に仲良くなれるのもファームジョブの大きな魅力といえるでしょう。 休みの日は一緒に働く仲間と遊ぶことも多く、英語力の向上も期待できます。英語力が向上すれば、海外就職やキャリアアップにもつながるでしょう。
また、特に都会で暮らしていた人からすると、オーストラリアの広大な農場で行う土仕事は新鮮さを感じさせるのではないでしょうか。自然に触れ、リフレッシュできるのもファームジョブの魅力です。
それから、ファームは広い土地を必要とするため都市部から離れた場所にあり、周辺の物価が安く設定されています。これにより出費が抑えられ、短期間で効率良く貯金できたという方も多いようです。
デメリット
注意すべきデメリットの一つとして、一部のファームやコントラクターが悪質である点が挙げられます。場合によっては非常に過酷な労働を強いられたり、給与を騙し取られたりすることもあります。 信頼できるファームやコントラクターを慎重に選ぶことが重要です。
また、セカンドビザやサードビザの対象として認められていないファームがある点についてもよく確認しておきましょう。 作業する中で虫を目にすることもあるので、極度の虫嫌いの方には向いていないのもデメリットといえるでしょう。
また、時期によっては求人が見つからないこともあります。どの程度稼げるかはファームによって大きく異なるため、事前にしっかり情報収集を行うことが大切です。
オーストラリアのワーホリではファームジョブが人気

いかがだったでしょうか。ワーホリ制度を利用してオーストラリアのファームジョブに興味がある方に向けて、押さえておきたいポイントを解説しました。
仕事の探し方や、どのようなメリット・デメリットがあるのか理解できたのではないでしょうか。 セカンドビザやサードビザ取得を希望する方からも選ばれている人気の仕事です。
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