ビザ制度の一つであるワーキングホリデーを利用したいと考えているのであれば、渡航先の国としてオーストラリアを選んでみてはいかがでしょうか。
しかし、「オーストラリアのワーホリについて具体的なイメージが湧かない」と、検討しにくいかもしれません。
そこで、詳しく知りたい方のため、オーストラリアのワーキングホリデーの特徴や、メリット・デメリットを解説します。ビザの詳細も紹介するため、ぜひ参考にしてください。
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オーストラリアはワーキングホリデー渡航先として人気

ワーキングホリデーでは、さまざまな国の選択肢があります。その中でもオーストラリアは特に人気の渡航先と言えるでしょう。
詳しくは後ほど紹介しますが、オーストラリアのワーキングホリデーはメリットが多く、デメリットが少ないため、多くの人に選ばれています。
令和7年1月1日時点で、日本は30か国・地域とワーキングホリデー制度の協定を結んでおり、その中で最も人気の高い渡航先がオーストラリアです。
たとえば、2022年6月~2023年6月までの1年間では14,000人の日本人にオーストラリアのワーホリビザが発給されました。また、2023年6月~2024年3月までの9ヶ月間では12,000件余りものビザが発給されています。
ワーホリに興味があるが、渡航先を決められない場合は、人気のオーストラリアを検討してみるとよいでしょう。
オーストラリアのワーキングホリデーとは
ワーキングホリデーとは、二国間または地域間の協定に基づき、青年が休暇を目的として海外に滞在し、異文化を体験しながら生活できるビザ制度です。
滞在中に必要な資金を補うため、一定の就労をすることが認められています。 ワーキングホリデーでオーストラリアに行った場合、最長で3年間の滞在が可能です。
ビザの中には取得が難しいものもありますが、ワーキングホリデービザは比較的取得しやすいため、初めてのビザとしても選ばれています。
オーストラリアワーキングホリデーのメリット
オーストラリアはワーホリのメリットが多いことから多くの方に選ばれています。代表的なメリットを紹介します。
オーストラリアは最低賃金が世界一高い
オーストラリアは最低賃金が世界で最も高い国です。 オーストラリアの最低賃金は、毎年7月に改訂されています。
2024年7月の改定では、最低賃金が24.10AUDに改訂されました。 2025年2月28日時点のレートでは、日本円で2,259円です。
日本の場合、2025年2月28日時点で最低賃金が最も高額なのは東京ですが、それでも1,163円なので、日本の倍ほど稼げることになります。ワーホリや留学には費用がかかりますが、生活次第では費用を賄ったうえで貯金することも可能です。
オーストラリアは観光地が多い
オーストラリアには数多くの観光地があります。美しいサンゴ礁で知られるグレートバリアリーフや非常に巨大な一枚岩のエアーズロックが特に有名です。
他にもたくさんの自然があるほか、お店も栄えているので、滞在中は退屈することなく過ごせます。滞在中にさまざまな形で観光を楽しみたい方にも適しています。
オーストラリアワーホリは費用もお得
ワーホリを検討している方の中には、現地で生活する際の費用を心配している方もいるはずです。 ですが、オーストラリアの場合は工夫次第で留学費用を抑えられます。
まず、紹介したように最低賃金が高いため、収入を得やすい国です。家賃は日本よりも高めではありますが、シェアハウスに住めば大幅に家賃を抑えられるでしょう。
また、外食を控えて自炊するのも一つの方法です。賄いが出る職場を選べば、食費も抑えられます。
オーストラリアワーホリは語学学校数が多い

英語力を向上させるために海外留学を考えている方にも、オーストラリアは人気があります。 オーストラリアには移民や留学生が多いこともあり、たくさんの語学学校があります。
各学校が教育の質を競い合っており、非常に質の高い授業を受けられるでしょう。 また、オーストラリアでは語学学校の設備やカリキュラムの品質をチェックする法律があるのも学校の質を高めている理由の一つです。
学校の特徴は都市によって異なるので、自分の希望を満たしている学校を探してみてはいかがでしょうか。 地域によって日本人の割合に差があります。
「本格的に英語を学ぶために、できるだけ日本人が少ない学校を選びたい」または「誰とも言葉が通じないと不安なので、日本人が多い学校を選びたい」と考えている方は、日本人の比率を調べてから滞在先を選ぶとよいでしょう。
オーストラリアは住みやすい
オーストラリアは住みやすく、暮らしやすい国です。 英国の政治経済誌エコノミストの調査部門であるエコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)では、毎年世界各国の住みやすさ指数を調べています。
安定性、医療、文化・環境、教育、インフラのカテゴリーから住みやすさを評価するものです。 この調査の結果は、2024年の調査では、世界で最も住みやすい都市としてウィーンが選ばれました。
これは、3年連続で1位に選ばれた結果です。 オーストラリアでは、メルボルンが4位、シドニーが7位にランクインしています。これらの結果からも、オーストラリアが非常に暮らしやすい国であることがわかります。
渡航先として住みやすい国を選びたい方にも、オーストラリアは適した選択肢です。
オーストラリアワーキングホリデーのデメリット

ワーキングホリデーで渡航先としてオーストラリアを選ぶ場合、どのようなデメリットがあるのかについても確認しておきましょう。以下のようなことが挙げられます。
節水の意識が求められる
オーストラリア滞在中は、意識して節水しなければなりません。 日本は非常に水が豊かな国であり、日常生活でそれほど強く節水を意識していない方もいるでしょう。
ですが、オーストラリアは砂漠が多い地域であり、水不足の問題があります。 ホームステイを予定している場合、日本と同じ感覚で水を使ってしまうとホストファミリーとの間でトラブルが起こってしまうこともあるので、注意しなければなりません。
たとえば、シャワーの時間や洗濯の回数を細かく定めている家庭もあります。 また、大量の水を使うのが難しいことから、湯船につかる機会も少なくなります。バスタブ自体がないケースも多いため、特に「寒い日はゆっくり湯船につかりたい」と考えている方はデメリットに感じるポイントです。
紫外線が多い
オーストラリアは日本と比べると紫外線量が多く、強いのが特徴です。そのため、特に夏は日常的に日焼け止めを塗ったり、サングラスをかけたりしなければなりません。
紫外線が強いことに加え、湿気が少なく乾燥しやすいため、日本とは異なるスキンケアが必要です。使い慣れているスキンケアアイテムがある場合は持参しましょう。
日本では紫外線をそれほど気にせずに生活している方も、オーストラリアでは対策が求められます。
日本人が多い
オーストラリアは非常に暮らしやすい国ということもあり、多くの日本人が滞在しています。日本語が通じる人が多いのは心強く感じますが、日常生活で日本語を使う機会が多くなると、英語力が伸びない可能性もあるでしょう。
ただし、日本人が多いことがデメリットになるかは、人によって異なります。ワーホリや英語に不安を感じている方からすると、日本人が多いことはメリットと言えるでしょう。
たとえば、日本人が多い職場を選べば、英語が苦手な方でも仕事に支障をきたすことはほとんどありません。日本人が多くても英語環境は作れるので、工夫次第で対応できるデメリットです。
現金が使えない場所が多い
日本ではまだキャッシュレス派ではなく現金派の人も多くいますが、オーストラリアは日本と比較してキャッシュレスが普及しています。
そのため、現金が使えない場所が多いのは現金派にとってデメリットと言えるでしょう。クレジットカードやデビットカードを準備する必要があります。
物価が高い
オーストラリアは日本よりも最低賃金が高い一方で、物価も高い国です。物価が高いため、最低賃金も高く設定されています。 日用品や食料品はそこまで高価なわけではありませんが、外食する場合、日本と似たようなメニューでも日本の2倍ほどかかってしまうことがあります。
ワーホリでオーストラリアに滞在する場合は、自炊を検討するとよいでしょう。これまで自炊経験のない方は、日本である程度知識と技術を身につけていくことをおすすめします。
節約料理についても学んでおくと、滞在中の食費を抑えられるでしょう。 また、食費や食材をシェアする目的でシェアハウスを選んでいる方も多いようです。
オーストラリアワーホリビザの詳細情報

オーストラリアの特徴を事前に確認しておきましょう。ここでは、ワーホリビザの条件やビザの申請方法など、押さえておきたいポイントを解説します。
オーストラリアワーホリビザの条件
オーストラリアでワーホリビザを取得する場合は、以下の条件を満たしていなければなりません。 【条件】
- 有効な日本のパスポートを所持している
- ビザ申請時の年齢が18歳以上、30歳以下
- 子どもなどの扶養家族がいない
- ワーホリ期間中に生活するのに必要な資金として約5,000豪ドルを所持している
- 上記とは別に帰国や乗り継ぎの航空券を購入できる十分な資金がある
- Work and Holidayビザ(サブクラス462)で過去にオーストラリアへの入国経験がない
- 経歴や健康上の要件を満たしていること
- 長期的滞在を意図していないこと
ワーホリ期間中の生活費として約5,000豪ドル、帰国・乗り継ぎの航空券購入費用として十分な資金が必要で、合計7,000豪ドルが目安です。
十分な資金があることを証明するために、金融機関にて英文のオーストラリアドル建ての資金証明書の作成を依頼し、準備しておく必要があります。
まずは自身が上記の条件を満たしているか確認したうえでオーストラリアのワーホリを検討しましょう。
オーストラリアワーキングホリデービザの申請方法
オーストラリアワーキングホリデービザを申請する際は、先にオーストラリア移民局のオンライン申請システムである「ImmiAccount(イミアカウント)」の作成が必要です。
ビザに関する申請で使用するので、アカウントを作成しておきましょう。アカウントの作成にはパスポートとメールアドレス、クレジットカード、英文銀行残高証明が必要です。
アカウントを登録したら、ImmiAccountのホームページ内からビザの申請が可能です。 なお、ファイルのアップロードが必要になるので、パソコンから申請を行った方が良いでしょう。 また、銀行に対して英文銀行残高証明を申請して発行されるまでには1週間ほどかかるので、余裕を持って準備を進めておかなければなりません。
オーストラリアワーキングホリデービザの年齢制限
オーストラリアのワーホリビザには年齢制限があります。ビザの申請が完了する時点で18歳以上、30歳以下と定められているので、確認しておきましょう。
なお、ビザの有効期間は1年であるため、申請完了時には30歳だったものの、出国時には31歳になるといった方でも問題ありません。
オーストラリアワーキングホリデー滞在できる期間
滞在可能な期間は最長3年です。ビザの有効期限が1年であるため、1年ごとに延長の申請をしなければなりません。
そのため、3年滞在を予定しているのであれば、初回のビザを取得する際と、滞在中に2回延長の申請をする形です。 注意点として、ビザの延長が認められるためには、オーストラリア政府によって指定された農業、漁業などの職種に一定期間就かなければなりません。こちらも確認しておきましょう。
オーストラリアワーキングホリデーで語学学校に通える期間
語学留学を検討している方もいるでしょう。
ワーホリビザで行く場合、就学は最長で4ヶ月(17週間)認められています。ただ、4ヶ月学んだ程度ではそこまでの英語力は身につかないと感じることもいるでしょう。
こういった場合は、先に学生ビザで語学学校に通って英語力を身につけたうえでワーホリビザを取得して改めて学ぶ方法をおすすめします。
ワーホリで人気の国を選びたいならオーストラリアがおすすめ

いかがだったでしょうか。ワーキングホリデー制度を利用したいと考えている方のため、渡航先としてオーストラリアを選択するメリットやデメリットを中心に紹介しました。
ビザについてもご理解いただけたかと思います。 人気の渡航先を選びたいのならオーストラリアを選んでみてはいかがでしょうか。
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