オーストラリアのワーホリ期間はどのくらいなのか、また、期間別の費用や過ごし方について知りたいと考えている方も多いでしょう。
ワーホリの滞在期間は最長で1年間ですが、条件を満たせば延長も可能です。
本記事では、オーストラリアのワーキングホリデービザの期間、費用の目安、滞在のポイントを詳しく解説します。ワーホリを検討している方は、参考にしてください。
Contents
オーストラリアにワーキングホリデーで滞在できる期間は1年間

ワーキングホリデーは、日本と協定を結んだ国・地域において、休暇目的で滞在し、その期間に旅行資金・滞在資金を補うための就労が認められる制度です。協定を結んでいる主な国、地域として以下のものがあげられます。
【協定国】
- オーストラリア
- カナダ
- イギリス
- ドイツ
- 韓国
ワーキングホリデービザでオーストラリアに滞在できる期間は原則として1年間です。同ビザの申請には年齢制限が設けられています。対象になるのは18歳以上25歳以下(申請時の年齢)の方です。
政府当局が認める場合は30歳以下まで申請できます。
出典:オーストラリア政府観光局「オーストラリアのワーキングホリデー・ビザに関するよくある質問」
オーストラリアワーホリの期間について
オーストラリアのワーホリ期間について詳しく解説します。
基本的に、ワーホリできる期間は最長1年間
オーストラリア観光協会は、ワーホリの滞在期間を以下のように説明しています。
オーストラリアとワーキングホリデーメーカープログラムを提携している国や地域の政府が発行するパスポートを持っている方は、オーストラリアで働きながら滞在できる12か月間有効のワーキングホリデー・ビザを申請できます。
オーストラリア政府観光局「オーストラリアのワーキングホリデー・ビザに関するよくある質問」
滞在期間の最長は、1年間と考えておくとよいでしょう。
最短期間は1ヶ月
オーストラリアのワーホリには、最短滞在期間の規定がありません(何度でも出入国可)。したがって、1カ月だけ、あるいは1週間だけ滞在することも可能です。
ただし、短すぎる滞在期間はおすすめできません。1つの国・地域につき1度しかワーキングホリデービザを申請できないためです。
短期間の滞在を予定している場合は、観光ビザを利用することもできます。観光ビザであっても、最長で3カ月まで語学学校へ通えます(ワーキングホリデービザは最長で17週間)。ワーキングホリデービザの利用は慎重に検討することが重要です。
オーストラリアのワーホリ期間は最長3年間まで延長できる
オーストラリアのワーホリ期間は、原則として最長1年間です。ただし、所定の条件を満たすと2年目、3年目のワーキングホリデービザを申請できます。
つまり、滞在期間の最長は3年です。オーストラリア観光局は、延長の条件を次のように説明しています。
通常、延長の条件として、オーストラリア政府が指定する地方部やファームジョブでの仕事に所定の期間従事することが求められます。
オーストラリア政府観光局「オーストラリアのワーキングホリデー・ビザに関するよくある質問」
具体的には、2年目に延長するためには1年目の滞在期間中に指定職種で3カ月以上就労する必要があり、3年目の延長には2年目の滞在期間中に6カ月以上の就労が求められます。
指定職種として、農作物の栽培・家畜の飼育、漁業・真珠の養殖、建設などがあげられています。
ワーホリ期間を決める4つのポイント

ワーホリ期間を決定する際に、確認したい4つのポイントを紹介します。
目的を達成できる期間か
最初に確認したいのが、ワーホリの目的とその達成に必要な期間です。ワーホリの目的は人により異なります。主な目的として以下のものがあげられます。
【目的の例】
- 英語力を伸ばす
- オーストラリアで働く
- オーストラリアの観光地を巡る
- オーストラリアの文化を理解する
- 友達をつくる
これらの他にも、さまざまな目的が考えられます。所要期間も人により異なるでしょう。
たとえば、現在の英語力と到達したい英語力で必要な期間は変わります。まずは、目的を設定して、達成にかかる期間を見極めることが大切です。
日本を離れられる期間
日本を離れられる期間も確認しておきたいポイントです。滞在期間の最長は1年ですが、すべての方がこの期間をワーホリに充てられるわけではありません。
学校へ復学しなければならない、仕事へ復職しなければならない、家族の理解を得られないなど、何かしらの事情を抱えている方が多いでしょう。
基本的には、これらの事情を勘案して、現実的な期間を設定することになります。滞在期間を少しでも伸ばしたい方は、関係各所と早めに話し合っておくとよいかもしれません。
活用できる制度を教えてもらえたり、理解を得やすくなったりすることがあります。
英語力があるか
オーストラリアのワーキングホリデービザは、条件さえ満たしていれば英語力を問わず申請できます。ただし、一定の英語力を身につけていないと、滞在中に辛いと感じるリスクが高まります。日常生活を円滑に送れないうえ、条件の良い仕事を見つけられないためです。
一般的に、オーストラリアのワーホリで求められる英語力はTOEIC600点程度と考えられています。辛い思いをしないため、英語力にあわせて無理のない範囲で期間を定めることも大切です。
自信がない方は、日本で英語力を伸ばしてから、あるいは現地の語学学校へ通ってから、仕事を探すとよいでしょう。
費用が支払えるか
ワーホリにかかる費用も確認しておきたいポイントです。ワーキングホリデービザの申請で、生計を維持できるだけの資金(5,000AUDと航空券を購入するだけの資金)があることを証明しなければなりません。
2025年2月時点のオーストラリアドルは1ドル95円程度です。申請時に、475,000円程度と航空券代が求められます。 この金額は、オーストラリアで生計を維持する最低限の費用です。
オーストラリアは物価が高いため、ここから日々の生活費を支払うとすぐに底をついてしまいます。滞在費を賄う付随的な就労は可能ですが、希望するタイミングで仕事が見つかる保証はありません。
手元にある資金をもとに、現実的な滞在期間を検討しておくことも大切です。
【短期(〜3ヶ月)】オーストラリアでワーホリ
短期間(~3カ月)のワーホリに必要な資金や短期間のワーホリで検討したい過ごし方などを解説します。
オーストラリアで短期間のワーホリに必要な資金
短期間のワーホリに必要な資金は以下の通りです。
費目 | 費用 | 備考 |
航空券代 | 1,000AUD | LCC利用 |
海外旅行保険 | 500AUD | 任意保険 |
ビザ申請手数料 | 650AUD | - |
語学学校学費 | 3,800AUD | 300AUD/週(入学金含む) |
生活費 | 3,500AUD | 宿泊費・食費・交通費・通信費・交際費の合計 |
合計 | 9,450AUD | 897,750円 |
※1AUD=95円で計算
※残高証明の資金は除く(生活費などはここから捻出できるため)
オーストラリアで短期間のワーホリ中の過ごし方
滞在期間が短い場合は、英語力アップに力を注ぐとよいでしょう。
具体的な方法として、語学学校の利用があげられます。現地の生活や文化も理解したい場合は、あわせてホームステイを活用するとよいかもしれません。この方法であれば、短期間であっても英語力アップを期待できます。
残念ながら、仕事を見つけることはやや難しいといえます。現地で働きたい場合は、就職活動を積極的にすることが大切です。
オーストラリアで短期間のワーホリをするメリット・デメリット
3カ月未満のワーホリのメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット | コストを抑えやすい 計画をたてやすい 学校、職場へ復帰しやすい |
デメリット | 英語力を伸ばせないことがある 採用してくれる職場が少ない |
滞在期間が短いため、手軽に計画できます。同様の理由で、期待していたほど英語力を伸ばせないことがあります。
【中期(〜半年)】オーストラリアでワーホリ
続いて、中期間(~6カ月)のワーホリに必要な資金や中期間のワーホリで検討したい過ごし方などを解説します。
オーストラリアで中期間のワーホリに必要な資金
中期間のワーホリに必要な資金は以下の通りです。
費目 | 費用 | 備考 |
航空券代 | 1,000AUD | LCC利用 |
海外旅行保険 | 1,000AUD | 任意保険 |
ビザ申請手数料 | 650AUD | - |
語学学校学費 | 5,300AUD | 300AUD×17週(入学金含む) |
生活費 | 7,500AUD | 宿泊費・食費・交通費・通信費・交際費の合計 |
合計 | 15,450AUD | 1,467,750円 |
※1AUD=95円で計算
※残高証明の資金は除く(生活費などはここから捻出できるため)
オーストラリアで中期間のワーホリ中の過ごし方
中期間の滞在であれば、じっくりと時間をかけて英語力アップを目指せます。ただし、語学学校へ通える期間は最長で17週間です。
6カ月間にわたり、英語漬けの生活を送りたい方は、学生ビザの取得を検討するとよいかもしれません。滞在期間が6カ月になると、仕事も探しやすくなります。温かい季節、寒い季節を選べる点も中期間の魅力といえるでしょう。
オーストラリアで中期間のワーホリをするメリット・デメリット
中期間のワーホリのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | 時間にある程度の余裕がある 仕事を見つけやすくなる 好きな季節を選べる |
デメリット | 無計画だと時間が足りない 1年間の生活を体験できない |
まとまった時間があるため、計画を立てておけば有意義に過ごせます。とはいえ、十分すぎるほどの時間があるわけではありません。
勉強、仕事、観光など、いろいろな体験をできるため、無計画に過ごしていると、すべてが中途半端に終わってしまいます。
【長期(1年)】オーストラリアでワーホリのシミュレーション
続いて、長期間(12カ月)のワーホリに必要な資金、長期間のワーホリで検討したい過ごし方を解説します。
オーストラリアで長期間のワーホリに必要な資金
長期間のワーホリに必要な資金は以下の通りです。
費目 | 費用 | 備考 |
航空券代 | 1,000AUD | LCC利用 |
海外旅行保険 | 2,000AUD | 任意保険 |
ビザ申請手数料 | 650AUD | - |
語学学校学費 | 5,300AUD | 300AUD×17週(入学金含む) |
生活費 | 15,000AUD | 宿泊費・食費・交通費・通信費・交際費の合計 |
合計 | 23,950AUD | 2,275,250円 |
※1AUD=95円で計算
※残高証明の資金は除く(生活費などはここから捻出できるため)
オーストラリアで長期間のワーホリ中の過ごし方
滞在期間が1年あると、現地でゆとりをもって過ごせます。
たとえば、最初の17週間を英語の学習に充てても、滞在期間は約8か月も残っています。時間に余裕があるため、仕事の選択肢も豊富です。
ファームなどで、一定期間、働いて、セカンドワーキングホリデービザ(2年目)の取得を目指してもよいでしょう。あるいは、ゴールドコーストからメルボルンといった滞在先の変更も検討できます。
オーストラリアで長期間のワーホリをするメリット・デメリット
長期間のワーホリのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | 時間をかけて英語力を伸ばせる いろいろな仕事を経験できる 旅行、観光などの時間をつくりやすい |
デメリット | まとまった費用がかかる 時間の確保が難しい |
滞在期間が長いと、現地で落ち着いて過ごせます。英語、仕事、観光など、やりたいことに集中できるでしょう。ただし、短期間、中期間よりも費用は増加します。また、時間の確保も難しくなります。
オーストラリアのワーホリの準備期間

最後に、オーストラリアのワーホリの準備について解説します。
ワーキングホリデービザの申請流れと必要な期間
日本のパスポートを保持している方は、ワーキングホリデービザ(サブクラス417)を申請します。主な必要書類は以下の通りです。
【主な必要書類】
- パスポート
- 出生証明書(両親を確認できる戸籍謄本)
- 残高証明書(5,000AUD+航空券代)
- クレジットカード
英語以外の書類は、英語に翻訳する必要があります。また、カラーでスキャンまたは撮影することも求められます。基本的な申請の流れは以下の通りです。
【申請の流れ】
- オーストラリア移民局公式サイトにアクセスする
- ImmiAccountを作成する
- ImmiAccount にログインする
- 「New Application>Work&Holiday>First Working Holiday Visa(417)」へ進む
- 質問に回答して必要書類をアップロードする
- 「Submit Now」を選択して申請する
- クレジットカードでビザ申請料金(650AUD)を支払う
- 結果通知
審査期間の目安は14日以内です。
出典:オーストラリア政府観光局「ワーキングホリデービザに関するよくある質問」
オーストラリアの銀行口座開設の流れと期間
銀行口座の開設に必要な書類は以下の通りです。
【必要書類】
- パスポート
- マイナンバー(日本のもの)
- 現住所(オーストラリア国内)
- TFN(Tax File Number所得済みの場合)
基本的な口座開設の流れは以下の通りです。
【口座開設の流れ】
- 店舗窓口で新規口座開設を申込む
- 身分証明書を提出する
- 口座の用途、ビザなどの確認
- キャッシュカードの送付先を設定
- 暗証番号を設定(インターネットバンキング用)
- TFNの確認(原則として後日の入力可)
- キャッシュカードの送付
口座開設にかかる期間は5営業日程度です。
オーストラリアのワーホリ期間を慎重に設定しましょう
ここでは、オーストラリアのワーホリ期間について解説しました。滞在できる期間は、原則として最長で1年です。
所定の条件を満たすと、2年または3年へ延長できます。最短期間の設定はありません。滞在期間により、現地での過ごし方は変わります。やりたいことと滞在期間を踏まえて、計画を立てることが重要です。
もちろん、費用にも気を配る必要があります。
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